マーガレットを君に１

＃１９ ページ19

繁忙期を抜け出し一旦大きな仕事が終わり、佐久間と阿部くんと打ち上げにきた



佐「で、Aは幸せ？」



佐久間はお酒が入ると必ずこの質問をしてくる



『うん』


佐「んふふ、ならおっけー」



とろけそうなぐらいの表情でほほ笑む佐久間


毎回このやり取りだけどこの佐久間の顔にめちゃめちゃ癒される



『佐久間は？』


佐「俺ぇ？俺は、今アニメが超良いとこで、最高！」


阿「今は？何観てるの？」


佐「それ聞いちゃう？長くなるよ？」


阿「知ってる」


『うん、知ってる』



佐久間の話は面白くて間が良くて聞いてるだけでそのアニメを観た気分になれる











渡「Aの作ったご飯食いたい」



いつもの帰り道、ふと翔太くんが言う



『え、私の！？』


渡「だめ？」



涙袋ぷくぷくの翔太くんに見つめられる


…なにそれ、かわいぃ、、



『…なにが食べたいですか？』


渡「ふふ、なんでもいい」


『えぇ、、』


渡「次の金曜、うち、来てよ」


『、うん』


渡「…泊まってく、？」


『っ、はい』


渡「楽しみにしてる」



ちゅっとキスをされ、去っていく翔太くんの背中を見つめる





お、お泊まりすること決まった、？


え、まって、私、料理できない、！


ど、ど、ど、どうしよう！








『佐久間、ねぇ、佐久間』



少し手が空いた時間に隣の佐久間に声をかける



佐「うんにゃ？」


『彼女に作ってもらいたい料理ってなに？』



椅子の背もたれに上半身を預けて天井を見上げる佐久間



佐「えー、なにかなー、肉じゃがとか？」



はぁ、またそんな難しいの、、



『肉じゃがかぁ、、』


佐「え、A、料理できるの？」


『今日からする…』


佐「うははっ、まぁ、頑張れよ〜」





お母さんにレシピを教えてもらって毎日肉じゃが作り


残ったやつは冷凍して、おかげさまで冷凍庫は肉じゃがだらけ



そうだ、明日は翔太くん出張でいないからお弁当に詰めてこ…




佐「なにそのちっこいカバン」


『お弁当』


佐「は！？Aが！？」


『って言っても余ってる肉じゃが詰めてきただけなんだけど』


佐「え、まじ！」



『もう肉じゃが飽きてきた…』


佐「じゃあ、俺食べたい！」


『まじで！？』


佐「まじまじ」


『さくまぁ〜あんたは救世主だぁ〜』

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