【完結】SnowMan &SixTONES×紅二点 (ページ2)

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side ISHIGURO ページ2

「はぁぁ。今日もかっこいい。」

誰にも聞こえないように、でもつい声に出してしまう。

今日の仕事は朝から楽しみだった。
なぜなら、SixTONESと一緒だから。

雪『あははー！樹それやばすぎ。』

田『だべ？寝不足だけど、まあ、大丈夫。』

雪『私途中離脱しちゃったからなー。悔しい。』

SixTONESの中でもジェシーくんや慎太郎くんにも
負けないくらい大きな声で話す雪白ちゃんの声が
聞こえてくる。

どうやら昨日樹くんと荒野行動をしていたらしい。
2人はゲームが好きで、来年から始まる
ゲームチャンネルのメンバーにも決まってるみたいだ。

田『でもさー、A上手いんだからいて欲しかったよ。朝まで。』

雪『でっしょー？でも睡眠欲には負けた。起きていたら樹のこと助けたのに。』

まるで2人の世界の中にいるように、話し込んでいる。
そこにいる樹くんの顔はイキイキとしていて。

、、、好きな人がああして他の女の子、
それも雪白ちゃんと仲良くしている姿を見るのは
なんとなく辛い。

いつからだったのだろうか、
樹くんを先輩としてではなく、
好きな人として見るようになったのは。

樹くんと知り合ったのは、
私がこの事務所に入所した時だ。

女が入所することも、Jr.として活動するのも異例な中、
その当時、唯一の女性であった私への風当たりは強かった。

今のSnowManのメンバーにも疎まれていたし、
他のJr.にも嫌がらせなんかされていて。

そんな中、樹くんが私が閉じ込められているところを
助けてくれた。今でも覚えてる、あの時のこと。

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「どうしよう。」

こんな日に限って携帯を持ってきていなかった。
先輩に連れて行かれ、倉庫のような部屋に閉じ込められた。

真冬のこの季節に暖房も効いていない部屋。

窓のない部屋に1人取り残され、
寒さで体力も奪われていく。

あぁ、私はここで死ぬのかもしれない。
そんなふうに思い、三角座りをしてうつむいた時だった。

田『大丈夫かよ。』

「え？」

真っ暗な中、突然ドアから光が差してきて。
そこには田中樹くんが立っていた。

田『荷物あるのにいなかったから。おかしいなと思って探していたら見つけた。』

「、、、。」

今まで一切話したことのない彼が
くしゃっと笑ってくれて。その顔を見た時に
ほろりと涙がこぼれてきた。

樹くんがそっと私を抱きしめてくれる。
とんとんと背中を撫でる手のひらに安心感を覚え、
私はわんわんと泣いた。

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